10/05/2009

SVD-001 その2

・・・・先週からの続きです。

と、いう事で製作に取りかかったのですが、中々思う様に進まず。
原因は色々あるのですが、プロデュース(偉そうですが)する人間とサーキット・デザイン/製作を行う人間の言語の違いと言うのが存在します。

例えばプロデュース側(以下P)が
「ハイをもっと出したい」というと、デザイナー側(以下D)は
「これ以上ハイを出すの?」といって、もの凄いハイ(トレブル)をブーストします。
するとPは「そういう事ではなくて、もっと(シャー)って言う所が欲しいのだ」するとDは「それは何kHzの事なのだ?」Pは周波数でEQを決めた事がないので「むむむ・・・」となります。

と、非常に幼稚なやり取り(主に私のせいなのですが)からスタートし、
P「もっと歪ませるのだ」
D「これ以上歪ませたらノイズが気になるぞ」
という、さらに幼稚な(殆が私のせいですが)やり取りがその後も続き、何回も意思の疎通(というか私の勉強不足)の為にプロジェクトは頓挫しかけたりもしました。

そんな中、随所で弊社代表が "凄みのある" 突っ込みをくり出します。
「高域を出したいのならOOHzの低域をカットしてみれ」
「Bass EQがその位置(Hz)だとベースが弾きづらいから位置を変えなさい」
「歪んでいる感覚が欲しいのであれば、歪みの量を上げるのではなく、中域か高域のEQの位置をOOKhzにずらしてみれ」
等、なんとも的確なアドバイスが。

そうなんです。グラフィックEQでブーストしたりカットしたりしてるのとはワケが違うのです。そして音と言うのは色々と干渉しあうモノなのですね。

しかし、ちょっと音を聴いて「00Khzが少しうるさいね」etcと言うのは以前からミュージシャンの皆さんにも言われた事があったんですが「流石だなぁ」と思いました。悔しいからEQに関してその後かなり勉強しました(今も勉強中ですが)
結局その時に、「弦をヒットした時に、その弦の音にきちんと引っ掛かるEQ」じゃないとダメなんだな、と言う事を理解しました。楽器(例えばベース本体)から出ていない音域をブーストしても、極端に言うと意味がないという事ですね。非常に無駄に出力だけが上がってしまったりします。効果的にそういう音を狙う事はあっても、常にそういうEQを持つ楽器は使いにくいと思います。勿論ギター、ベースに限らずにです。



その後もやり取りを進めてそして、ようやく少しEQを掴みかけてきたその頃、さらに厄介な問題が登場します。そう、それがインピーダンスの問題です・・・


・・・つづく